スナックで考えさせられた「美人じゃないけど愛嬌があるね」に対する模範回答

Thoughts
*プロモーションページが含まれる可能性があります。

谷保にあるスナック水中でチーママとして働き始めてあっという間に1年が経ちました。埼玉から毎週片道1.5時間ちょっとかけて通い続け、スナック水中への愛を実感して、ついに水中へのアクセスがいい都内へ引っ越しもしちゃいました。

そんな感じでこの1年でスナック水中という場所がどんどん好きになったと同時に、最近はスナックという場所や、夜のお仕事について考えることも増えてきました。自分が今まで知らなかった世界に飛び込んだからこそ考えるようになった問いがあったり、お客様との会話の中で新たな気づきがあったり。書きたいことは色々あるものの、まだまだ自分の中でまとまっていないことの方が多いので今日は一つだけ考えたことの記録に。

[関連記事]強がり女子のためのスナック水中でチーママとして働いて3ヶ月がたった話

スナックでお客さんに言われたあの一言

私は割とその場の状況に応じて柔軟に対応できる適応能力が高い方だと思います。大学のために単身で渡米した時も割とすぐ順応したし、日本に帰国した時も割とすぐ慣れました。就職してから会社も2回変わっていて、日系の大企業(化学系)→中小企業(教育系)→外資スタートアップ(教育系)と環境も大きく変わってますが、特に違和感なく働いています。それはいいことである反面、その環境に疑問を持たなくなることであったり、その環境がコンフォートゾーンとなって新しい世界や知識を学ぼうとしなくなることであったりするなと思ってます。

その思考停止状態を改めて実感したのがスナックで働いていた時にお客さんに言われた「美人じゃないけど、愛嬌があるよね」という一言。多分(一応?)、前後の文脈的にはお客さんは褒めてたのだと思います。そしてそれに対して、私は笑いながらスルーしてました。

そしてその日、終電で帰宅中に日報を書いていた時になって、やっと、「あの一言めっちゃ失礼やったな」となりました。「”美人じゃないけど”は余計じゃね???」となったし、「私は結構美人だと思うけどな???」とも。

「笑ってスルー」は悪なのか

とはいえ、あの時に「私美人だと思うんですけど?」と答えなかったのは正解だったと思ってます。美人の定義なんて人それぞれだし、あのお客さんにとっての”美人”の定義に私が当てはまってなかっただけのこと。

シンプルに「めっちゃ失礼ですね」というのもきっとお客さんに対していう言葉としては失礼だったと思います。あの場の雰囲気を壊さないためにも笑ってスルーするのも一つの大事な選択肢だったよな気もしてます。

でも、笑ってその場を凌ぐ、というのは正しい対応だったとは思えない気持ちも強かったのは事実で、その後ずっとモヤモヤしてました。

若い女性スタッフと女性客が多いスナックだからこそ

笑ってその場を明るく正しい対応だと思えなかったのには理由があって。私は「美人じゃないけど愛嬌あるね」と言われたところで全く傷つかないし、むしろ「このおじさん何を言ってるんだろう」くらいに思うタイプなのですが、みんながみんなそういう人間とは限りません。

特にスナック水中では、大学生スタッフが中心です。私も大学生の時はまだ自分を100%大好き(or可愛い)と思えない時期があったので、スナックで一緒に働く他のスタッフがこの一言で傷つく可能性は高いかなと思ってます。私が笑ってスルーすることは、おじさんが同じことまた言う可能性を承認することでもあるなと。私が笑ってスルーできるのはたまたまで、みんなができるわけじゃないし、みんなができなくていいスキルだと思うんです。

もし私がその場の雰囲気を悪くすることなく、それでいて美人は余計ですよっていうのが伝わる理想の返答ができていたら、お客さんは同じことをもう言わないかもしれないし、それを見たスタッフは夜のお店だけど働きやすいと思ってくれるかもしれない。

大切な人のために大事なことは主張できる人間であること

自分が大丈夫でも、それを聞いて傷つくスタッフがいるかもということを忘れないこと。自分は大丈夫でも、同じことを言われたら傷つくスタッフがいるかもということを踏まえた返答をすること。それが自分にとって大事だなと思った似たような体験は実は以前もありました。

アメリカから帰国して約3年。日本で働き始めて2年。日本社会に揉まれていると、女らしさを求められることに慣れ、自分の女子力のなさを卑下することが当たり前にできるようになる。とりあえず笑って流すは自分を守るために習得した特技と言えると思う。

3年前に自分がかがみよかがみで書いた文章の一部なのですが、このエッセイで最後に書いてたのが、「自分の為に言うNOも大事だけど、周囲の人・自分にとって大切な人の為にもNOと言える人になりたい。NOと言いにくい人の為にNOと代わりに言える人でありたい。」ということ。このエッセイのことをふと思い出して、自分ってまだまだだな〜と思いました。やっぱり笑って流しちゃってるし、その場の雰囲気を乱さないことを優先しちゃっている。

お客さんがスナックで楽しい時間を過ごせることも大事だけど、お客さんがたくさんお酒を飲んで酔っ払っていたとしても、傷つかない空間を確保するということは若い女性客が多い&若い女性スタッフが働くスナック水中だからこそ大事なことだなと痛感する出来事でした。私もまだまだだ……!

「美人じゃないけど愛嬌あるよね」に対する模範回答

でもいざ、と言うときに適切な返しができる気がせず、なんて回答するのが正解だったのだろうかとTwitterでつぶやいたら、友人が神すぎる回答を用意してくれました。

  • 愛嬌なかったら今の一言で殴っているところでした〜(笑)
  • イケメンじゃなくても気前よく飲んでくれるおじさんと仲良くするのと同じですね!
  • 愛嬌ない美人はみんな稼げる六本木や銀座に行っちゃうんですよ〜
  • も〜ここら辺のスナックにしては若くて美人でしょ!!

神……。また同じことを言われたら、次は間髪入れずに、上記のいずれかで場の雰囲気を悪くすることなく返したい。どうかおじさまに「美人じゃないけど」は余計ですよってことが伝わりますように。

[関連記事]2022年アラサー女子が読んでよかったおすすめの小説TOP3

タイトルとURLをコピーしました