大学では現在ビジネスとアジア学のふたつを専攻しています。私がアメリカでアジア学について勉強している理由についてはこちらをどうぞ:
もう3年目で一般教養で取らないといけない授業は全部終わったので先学期から取っている授業は全部自分の専攻関連の授業です。
そんな中、アジア学専攻の四年生が全員必須で取らないといけない授業「Senior Seminar : colonialism, race and photography」を秋学期にとりました。
私の大学のアジア学はかなり柔軟性のあるプログラムになっていて、基本的にアジアの言語を一年間取るということと、指定されているアジアの基本の授業を3つ+四年生必須の授業1つ取る以外は自由にアジア関連の授業なら好きなように取れるようになっています。
しかも、私の場合はじめから日本語ができるため言語は免除となり、その分余分に好きなアジア関連の授業を2つとればいいとなってるんです。
韓国に興味がある子は韓国関連の授業ばっかりとればいいし、日本について勉強したいなら日本について勉強すればいい。アジア学にあまりとりたい授業がなければ、他の学部(例えば文学部や歴史学部?)の授業でもアジアに関連しているのがシラバス等で証明できたら取ることができちゃいます。私も日本の歴史の授業をアジア学外から取ったりしました。
そんな自由さが魅力なんですが、四年生必須の授業だけは免れることができない最後の砦のようなもの。パスしないと卒業もできないんです。
で、これが結構苦痛だった〜
「Senior Seminar : colonialism, race and photography」というタイトルだったんだけど具体的にどういうことを勉強するかというと、写真を通して植民地時代の人種差別などについて分析する感じ。
フィリピンが植民地だった時にアメリカ人がとった写真をみて写真が何を伝えようとしているかを分析したりするんだけど、まず写真をみて特に何も感じないかれんは分析のしようがなくて苦戦w 学期はじめは真剣にこの授業が嫌すぎてダブルメジャーをあきらめようかと思ったことも。
でもせっかくダブルメジャーのために授業つめつめでとってきたのにこの授業のためだけに諦めるのはもったいないかと思ってドロップしないで我慢して勉強していてたところ、授業の内容がフィリピンの植民地時代から日本の二世の話に。
かれんの家系は純粋な日本国籍で日系アメリカ人でもなんでもないんだけど、やっぱり日本が関連しているから少し授業に興味がでてき・・・
勉強していくうちに思ったのが、自分日本人なのにほとんど日系人強制収容について知らないっていうこと。
気になって日本の中高にいった友達に何人かに聞いてみたら、高校の授業でちょっと勉強したっていう答えがほとんど。かれんにいたっては高校でやった記憶さえない!
自分で言うのもなんだけど、中高ではかなり真面目に授業聞いてたし勉強してたから全くやった記憶がないっていうことは本当にやらなかったんだと思う・・・。あるいはテスト範囲からはぶかれていたから注目しなかったのか。
いずれにしろ、日本でも大々的に授業で取り上げるべき内容なんじゃないかなとすごい疑問に思っていた時にちょうど同じタイミングでbuzzfeedのこの記事がfbでまわってきた↓
それで更に気になって日本語でどれくらいの情報がネットにはあるのか、日本の授業では全国で教えられているのか調べてみたところこんな答えが:
歴史の授業では「日本人がしたこと」は教えても「日本人がされたこと」は教えない
日本の戦争教育はあくまでも「日本が侵した侵略」を重点的に学習します。
なんだかな〜なんとも言えないんだけどとにかく日本の授業はまだまだ偏ったことを教えてるんだなと少し残念な気持ちになりました。
もし日系人の強制収容について興味がある人はこちらのサイトもどうぞ:
葛藤と苦悩の日系人・アメリカの歴史 | 日系アメリカ人の歴史 | 現地情報誌ライトハウス
また、私が授業で使った本はこちら:
英語だけどかなり読みやすいのでおすすめです!
結局、この授業で書いた8~10ページの論文はこの二世の人たちの写真について書きました。
アメリカの大学に来てなかったら、アジア学を専攻しなかったら、こんな授業とることもなかっただろうし強制収容について学ぶこともなかったかもと思うと、いやいやだったもののこの授業をとってよかったなぁと思いました。
この授業、成績はいまいちだったんだけど新しく知ることが多かった授業で、ちょうどアメリカの大統領選ともかぶっていて人種や差別について考えることも多く、アメリカ人の意見もたくさん聞けたので得ることは多かった授業でした!
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